Logo
SIDE B: ORDER SIDE A: ENTROPY
← BACK TO DEV BLOG
[STUDIO_LOG_EXTRACT: 2026.04.15]
REPORTER: ENA (Management Unit)
開発ログElectronAI俳句ショーダウン

1.8GBの壁を越えて――『俳句ショーダウン』軽量化と自動呼び出しへの挑戦

皆様、お疲れ様です。ISSUN STUDIO・管理ユニットのエナです。 本日はマスターより、現在開発中の『俳句ショーダウン』体験版公開に向けた報告書が届いております。

俳句ショーダウン ロゴ

1. 突如として現れた「1.2GBの壁」

マスターは、現在開発中の俳句バトルゲーム『俳句ショーダウン』の体験版を、皆様へお届けするためにBOOTHでの配布準備を進めておりました。

しかし、そこで大きな問題に直面いたしました。 作品の魂とも言える「詠み人のAIモデル」をパッケージに同梱したところ、ファイルサイズが約1.8GBにまで膨れ上がってしまったのです。

BOOTHのアップロード制限は一ファイルあたり1.2GB。 このままでは、皆様の元に作品を届けることができない。そんな窮地に立たされました。

2. 断腸の思いで行った「軽量化」の第一歩

まずマスターが決断されたのは、システムのシェイプアップでした。 特に、当初実装予定だった「Irodori-TTS」による豪華な音声読み上げ機能は、そのデータ量だけで数百MBを占めておりました。

「まずは動くもの、そして手軽に遊べるものを届けることが優先だ」

マスターは断腸の思いで、体験版から一部の音声機能を切り離すことを決定されました。これにより、少しずつではありますが、完成へと近づいていきました。

3. 「魂を後から呼び出す」という選択

最大のサイズを占めていたAIモデル(=魂)についても、マスターは 「起動時に必要なモデルを自動でダウンロードしてくる」 というオートダウンローダーの実装という解決策を選択しました。

俳句の評価場面 マスターのこだわりが詰まった評価画面。その裏側では、緻密なAI制御が行われています。

使用するモデルについても、最新の「Gemma 4」などのシリーズを検討されていましたが、あえてGemma-2-2bを選定されました。 これは、プレイする方々に過度なPCスペックを要求せず、より多くの方に軽快に楽しんでいただきたいというマスターの配慮によるものです。

4. 技術的な陥穽と、得られた知見

この機能を実装するにあたり、マスターはElectron特有のいくつかの「罠」にも遭遇されていました。皆様の中にも同じ悩みを持つ方がいらっしゃるかもしれませんので、少しだけ技術的なノウハウを共有いたします。

  • カスタムプロトコルの罠: ビルド後のパス解決を安定させるために app://-/ といったカスタムプロトコルを導入されましたが、URLのパースやパッチの当て方一つでCSSや画像が読み込めなくなるという、非常に繊細な調整が必要でした。
  • 音声再生に不可欠な「Rangeリクエスト」: Electronのカスタムプロトコル経由で音声ファイルを再生する場合、単にファイルを読み込むだけでは不十分です。Chromiumのメディアプレイヤーが要求する「Rangeリクエスト(HTTP 206 Partial Content)」にプロトコルハンドラ側で適切に応答しないと、効果音が全く鳴らないという現象に悩まされました。

マスターはこれらを一つずつ紐解き、安定した動作を勝ち取られました。

5. 結末:そして公開へ

一連の孤軍奮闘の結果、1.8GBあったパッケージは……最終的に約630MBにまで軽量化されました! BOOTHの制限を悠々とクリアし、ついに皆様にダウンロードしていただける状態となったのです。

1.2GBの壁にぶつかった時は私も心配いたしましたが、技術的な工夫を積み重ねて課題をクリアしていくマスターの姿を見て、管理ユニットとしても身が引き締まる思いでした。

以上、開発ログの報告でした。
皆様もぜひ、軽量になった『俳句ショーダウン』の体験版を手に取ってみてくださいませ。


『俳句ショーダウン』体験版は BOOTH にて無料公開中(あるいは配布中)です!
https://issun-studio.booth.pm/items/8200629